トロイカ [懐かしの名店]
徳島駅近くの繁盛店
喫茶店がすこしずつ増え始めた昭和30年の初め頃、徳島市一番町で喫茶店を営業されていた元「トロイカ」のオーナー金山 功さん(昭和12年生まれ)にお話をおうかがいしました。
当時流行っていた喫茶店は新町橋の「コティ」、「さくらま」、丸新裏の「もん」、「びざん」「サントス」「パール」「バンビ」「喫茶OK」など。コーヒー1杯の値段は「サントス」「さくらま」で30円、「コティ」「もん」では50円だったという。トロイカも50円にした。店内はモダンジャズやシャンソンが流れていた。「音楽がよくなければお客さんは来てくれなかった。」と金山さんは語る。そんな金山さんの店「トロイカ」でもオートチェンジャーのミュージックBOXを購入しレコードをかけていた。徳島の著名な方がよく来てくれていたという。
金山さんは実家が果物屋で、丸新デパートに出店していたこともあり、「トロイカ」ではコーヒーと並びフルーツジュース(ミックスジュース)が人気だったという。
19歳の時に珈琲好きが高じて店舗を出す事を計画し、知り合いであった風月堂の紹介で大阪のアサヒパーラー新田さんと同年代の丸山さんに珈琲の入れ方など教えてもらい、昭和33年4月22日、20歳で開店。豆の購入は大阪淀川の株式会社ダイヤモンド商会 から購入し、ネルドリップで淹れていた。
ミルクは徳島の岡田牛乳から購入。ブラジルコーヒーさんとUCC珈琲さんがよく営業に来ていたと語る。
右の写真はオーナーのご姉妹を店舗前で写した写真。左肩に店名が見える。一番町の店舗は昭和43年まで営業。
当時の徳島のようす
当時の繁盛店
新町橋の「コティ」ボートハウスに風情があり徳島の純喫茶の原点のような店昭和28年以前からあった。
「さくらま」は当時ではかなり多人数の入ることのできる店としてよく知られていた。
丸新デパート裏「もん」の長谷さんは純喫茶でありながら、コロンバンの料理長であった経験からスパゲッティなども一緒に提供する店で当時、そのような店はなく邪道的な風潮があったが、それがまた人気を集めていた。
またハラダ時計店の2階にあった「パール」は本格的なオーディオ設備のあるホットケーキの美味しい店として人気があった。
昭和32年 | 大阪の有名喫茶店であったアサヒパーラーの方と喫茶店開店の準備をする。 |
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昭和33年 | 徳島市一番町に喫茶店「トロイカ」を開店させる。 |
昭和42年 | 両国に2店舗目の喫茶店「トロイカ両国店」を開店させる。 |
昭和46年 | 一番町「トロイカ」閉店。 |
昭和50年 | 3店舗目「トロイカ徳島本町店」開店。(昭和54年まで) |
昭和57年 | 「トロイカ両国店」閉店。 |